2008年11月12日
ブログ移転
ブログ、はてなに移転しました。
http://d.hatena.ne.jp/kusunoki7100/
理由はiPhoneでの更新が楽だから。
今後も細々、見た作品の感想を書きためていこうかと思いますので
よろしければこちらもご覧ください。
こちらもしばらくは残します。
2008年09月02日
漫画感想
僕らの大王が帰ってきた!!
歴史もので生活描写とか、実に硫黄っぽい。
昔と変わらぬ描き口。面白い。
ミステリ要素でヒキとか、ちょっと売れる要素が。
MOON 2―昴ソリチュードスタンディング (2) (ビッグコミックス)
曽田 正人
熱い!暑苦しいほどに!!
第二部もようやく物語が動き出した感じがしますね~!
やはり日本が舞台になると「現代モノ」としての面白味がありますね。
結局、「無印昴」を読んでないと全くわかならないストーリーにする勇気w
ハチワンダイバー 8 (8) (ヤングジャンプコミックス)
柴田 ヨクサル
ついに「漢漫画」と「将棋漫画」の立場が逆転!
何が言いたいのかは全然わからないが、とにかく「凄い」。
汁っぽい。
将棋が指せるのに、この展開にする作者がカッコイイ。
2008年07月09日
崖の上のポニョ
はい、友人のおかげで試写会観てきました。
ここを読まれてる方は「またどうせ褒めるんだろ」と思われるかもしれませんが、とんでもない。
褒めちぎります。
宮崎駿という人は、つくづく果てしがない。
美術館短編を観て、「15分なら宮崎さんの演出手腕だけで持たせることが出来るなあ」などと思ったいたが、私が思い違いをしていた。
100分だろうが、全く問題ないのだ。
正直褒めるところしかない。
何処をどう切っても「見せ場」しかなく、怒涛のアクション、濃密な芝居、展開の面白さ、レイアウトのかっこよさ、アニメーションの力に始終圧倒され続ける。
美術館短編で培った手法をベースにした、今までの集大成の、さらにその向こう側。
老人ならではの、おおらかな視線を持ち、かつアニメーションとしてはむしろ瑞々しく、若くなっている。
宮崎さん自身が「もののけ」なんじゃないだろうか?
どこだったか「波を最初に三角に表現したのは『ど宝』だ」という話があったが
今回は、海や波を丸く描いている。
これが映画全編にわたるトーンと共通していて、角張らず、不定形でおおらか。
近年否定的に描かれることの多かった「親子関係」も、非常に肯定的に描いてある。
舞台も「現代を描く」というような事に捕らわれない、時代を特定しないものになっており愛すべきものに満ちている。
宮崎さんがあまり今まではやらなかったセルフオマージュ的な事までやっていて、
とにかく前編が箍の外れたおおらかさに満ち満ちている。
キャラクターも、近藤さんのセンスもあるのか、とにかく可愛い。
ポニョはもちろん愛らしく、主人公の母親も非常にチャーミングだ。
ありきたりだが「明日からも頑張っていこうという勇気をもらえる作品」とはこういうことを言うんだな、と思わされた。
世界は美しく、人々は誠実で心優しく、愛は祝福されるのだ。
2008年06月25日
ラノベ感想
とある飛空士への追憶 (ガガガ文庫 い) (ガガガ文庫 い 2-4)
犬村 小六
話題になっているのは知らないで、ジュンク堂ラノベコーナーの選書を信じて購入。
信者の妄想だと思ってもらってもいいのだが、著者は狙いというより素直に宮崎駿が好きなのだろう。
「憧れる人」が「憧れる物」に憧れる、「メタ憧れ」といった気持ちは非常に良く理解できる。
世の中には宮崎アニメ崩れの死屍累々である事を考えると、稀有な成功例だといえる。
「予定調和の心地よさ」が良い。「予定調和」が必ずしもネガティブじゃない事を再確認。
やりたい話から逆算して、半ば力技で作った世界設定がズルイ。
こういうことが成立してしまうのは、ラノベの特色のひとつではないだろうか。
これがSFレーベルから出せるかというと、ちょっと難しいんじゃないか。
DRAGONBUSTER 1 (1) (電撃文庫 あ 8-13 龍盤七朝)
秋山 瑞人
すっかり「シリーズ途中で投げ出す作家」に仲間入りの秋山さん。
あとがきでも一切謝らない清々しさ。
とはいえ久々の新作は流石に面白い。密度が高い。
心理的な機微を描くのが巧いなあ。
裏路地をすすむがごとく入り組んだ、鼻に付かないラブコメ展開。
お馬鹿でもなく、わがままでもなく、変人お嬢様というヒロイン像が新鮮な可愛さ。
劇中劇との絡みなんかも良い。
わりと構成的な作家だという印象があるので、今回が壮大なフリで次巻で血みどろバトルと共に、見事に落としてくれるんじゃないかと期待。
余談だが、連続で読んだ両作共に主人公が「被差別人種」というのが興味深い。
「身分違いの恋」というのは定番とはいえ、ライトノベルは(イリア、戯言等)「平凡な僕」と「特殊な彼女」という構成が多いような印象がある。
以前「アニメブームは格差社会の反映」という話があったが、これも格差社会の影響なのかな?とおもったりした。
今の中高生は、努力ではどうにもならない格差のある世界の方が感情移入しやすいのだろうか。
むしろそういった世界設定に癒される傾向があるのかな。
二作品だけを例に、しかも現代ものとファンタジーを比較するのは暴論だと思うが。
2008年06月14日
テクノドリーム1
どの駅も真新しい匂いのする、本日開通の副都心線にゆられ、富野さんの東大講演行ってきました。
聴講者層は9割男で、そのさらに6割ほどが本来の対象である理系学生で、3割がオタクっぽいオタクで、残りがなんか堅気じゃないっぽい人達。
富野さんは相変わらずお元気で、初っ端から飛ばしてました。
予想通り「人は増えすぎた」といういつもの論調でしたが
学者先生とのやり取りで引き出されるものもあって面白かったです。
「お利口な人に噛み付いてきた富野さんだけど、少し勉強するようになりました」と言っていたように、自身をネタにするような「大人」ならぬ「老人の余裕」みたいなものを感じました。
論調も文明否定だけでは終わらない「軟着陸しよう」というような、おおらかさを持ったものに変化してるように感じました。
ただ、ご存知の通り富野さんのしゃべりは文章と同様、一文がひじょ~~に長く、複雑な係り受けや否定形等が入り乱れるので、慣れてない人にはどうだったんだろうか?
興味深かった話だけ箇条書き。
・工学の一般に向けたアピール下手の問題
・工学は気をつけないと人間の「性能劣化」させる方向に向かってしまう。
・ノーベル賞に代表される「新発見」を称える時代は終わった→「右肩上がり」=「拡大再生産」神話の終焉。それを早く自覚するべき。
・寿命が延びているために昔と年齢に対した精神成熟度が違う。それはそういうものとして考えていけばよい。
・寛容さをもつ日本の文化は、案外新時代合うシステムを発案できるのでは。
・お金を稼ぐ=社会にコミットする事なので、そういう気持ちを持つのは大切。
・東大工学部と富野さんでコラボしていきたい
あとアニメに関する話は極端に少なかったのですが
「フィルムを沢山作ってた時代より、あまり作っていないこの10年の方が収入がある」
との発言が。
例のガンダムの権利の件で「SEED」「00」のヒットもあって収入が上がったのでしょうかね。
富野さんが貧乏してたら夢も希望も無いので、良いことですね。
でも、ということは新作作ってるわけじゃないのかな?
イベントの趣旨として、工学を目指す学生さんに向けてるので僕は対象外なんですが
逆にエンタメ産業関係者として、色んな実用的なものを作っている工学関係者に(いかに富野サンと言えども)胸を張ってものを言えるような偉いものかアニメは?というある種の気恥ずかしさみたいなものを感じはしました。
その他で面白かった話。
・エコかどうか以前に、化石燃料に代表されるような産出国が偏重する素材でエネルギーを作る事は結局争いを引き起こし非効率。ソーラーはシリコンで作るのでこの問題を解決できる。
・有限なエネルギーから作る「運動エネルギー」を(社会として)「どこに配分するのが効率的か」と言う発想が必要。
2008年06月11日
アニメ系ハウツー本
アマゾンの売り上げを見ると、アニメ系の本を買ってくださる方が多いので
需要があるのかと思い過去ログをまとめてみる。
○作画
D o g H o u s e B l o g:Human Figure in Motion ペーパーバック
Human Figure in Motionのペーパーバックを購入して見ました。
CDROMメインで、JPGで閲覧できます。
ちょっと解像度が低いのですが、参考程度には十分かと。
D o g H o u s e B l o g:建築物系写真集
D o g H o u s e B l o g:「イノセンス」methods押井守演出ノート
D o g H o u s e B l o g:意外なアニメ関連書籍
「トップクリエーター~」はサムライチャンプルーのムックが無い事を考えると希少な本。ファン必携。
中澤さん画集を出してください。おねがいします。
おまけ「復刊ドットコム」書籍
METHODS~押井守『パトレイバー2』演出ノート 押井守 販売ページ
レイアウトのバイブル
∀ガンダムデザインズ 安田朗 復刊リクエスト投票
画集というよりキャラ表。
軽い語り口で凄い事を言っている、あきまんさんの自作解説は必見。
○演出作劇
D o g H o u s e B l o g:星山博之のアニメシナリオ教室
D o g H o u s e B l o g:ライトノベル「超」入門
映像の原則―ビギナーからプロまでのコンテ主義 (キネ旬ムック)
富野 由悠季
スタンダードな映像力学から、つけパンの使い方まで、アニメ演出論を語った稀有な本なのだが
富野節がダメな人はダメかもしれない。
「ホルス」の映像表現 (アニメージュ文庫 (F‐002))
高畑 勲
ホルスを実例にした、高畑さんの映像演出論。
理路整然。必見。
○オチ
D o g H o u s e B l o g:宮崎駿全書を買おう
出発点―1979~1996
宮崎 駿
結局は生き様。
2008年05月25日
キャラクターメーカー―6つの理論とワークショップで学ぶ「つくり方」
キャラクターメーカー―6つの理論とワークショップで学ぶ「つくり方」 (アスキー新書 62)
大塚 英志 
なんのかんのいって大塚さんのこの手の本は読んでるのだが、
やはり今回も我田引水と無駄吠えに食傷する。
興味深いところはありつつも、結局「物語論」論に過ぎなくなっている。
物語を理解するために、分類し系統付ける事を否定する気は無いが
その系統付けた理論から逆行して「物語」が出来るかというとそうではないはずだ。
本人もそれだけで話を作っているわけではないのだろうが
ちょっと自家中毒的に後付の自作分析を自分で思い込んでいるのではないか。
こういった理屈はある程度距離を置いて「そういう考え方もある」くらいのほうが良いのだが
硬質な理論を若い頃は求めたくなるもので、多感な美大生にこんな事教え込んで大丈夫か、他人事ながらやや心配になった。
読むなら他のハウツー本もあわせて読む事をオススメしたい。
本著でやたら引用される宮崎駿は、この手の話が大っ嫌いで
(モンタージュ理論を一蹴するような人なのだ)読めば眉をしかめる事だろう。
中盤のトトロ論評もやや暴論だ。文化論的な宮崎作品論評にはもうウンザリ。
トトロが面白い理由の大部分はそこじゃない。
私見だが、キャラクターを旧来の「主人公」単体の魅力と、その「敵対者」等の一対一の関係性だけで語る事にもはや無理があるのではないだろうか。
「ソールイーター」の「マカ」を、「はじめの一歩」の「一歩」のキャラクター性を、彼等個人だけで語れるだろうか?
もっと複雑な全体的の入り組んだ関係性の中で一見無個性な主人公が引き立つ、というのが今日的な「キャラクター」の在り様なのではないだろうか。
2008年05月22日
おもいでエマノン
鶴田謙二さんは、「寡作」で有名だ。
しかも如実にやる気が見て取れるタイプの絵描きだとおもう。
(非常にシンパシーを感じる)
しかし、それはパワーを溜めているのだ。「ここぞ」という時のために。
そんな悠久の時の中でファン首を長くし、そうでもないひとは存在を忘れかけてしまうのだが
本書は久々の「ここぞ」だ。御見それしました。
リュウ連載時に1話を読んで気になっていたのだが、通して見ると凄く良かった。
SFとみせかけた、「フーテン娘萌え」漫画。
美人で、化粧っけが無く、マイノリティーで、博識で、話し上手で、聞き上手。
特にラストは、文系男子の夢があふれている。
むしろ、「エマノン」の設定は色々疑問を感じなくはないが、そんな事は二の次なのだ。(劇中で語られてる事も推測だし)
鶴謙さんの描かれる女の子は、そもそも好みなのだが
今作で感銘を受けたのは、とにかくしぐさが上手い事。
繰り返される喫煙はもちろん、表情やら、ポーズやらいちいち良い。
特にご飯を食べるところが秀逸だ。
2008年05月19日
ルート225
ルート225 (シリウスコミックス)
志村 貴子 藤野 千夜 
志村さん、外れ知らず。
原作付きなのに、いつも通りなんだけど、多少人間関係がピリピリしている感も。
ホントに子供の日常の心理的な機微みたいなのを描くのが上手い。
オチがキレイですね。
SF的などうこうということではなくて、
「揺ぎ無いと思っている日常は案外はかない」っていう話なのかな。
「奥村さんちのお茄子」の反対というか。
いや同じなのかな?


