2007年07月09日
神様のパズル
神様のパズル
機本 伸司 
SFの、しかも知識を仕入れると言う意味ではノンフィクション的な側面の強いタイプの小説。
「夏のロケット」なんかに近い印象。(小説の完成度は本作の方が高い)
冴えない主人公の一人称で、ヒロインは天才美少女物理学者が、「宇宙の作り方」を考えると言うストーリー。
劇中で、ざっと物理学史と流行の理論をかじることが出来る。
僕の知識ではそれが、どの程度正しいのかは不明。
主人公とヒロインが窮していることが多く、始終閉塞感があるのが残念。
せっかく大学が舞台なのだし、青春のバカらしさがもう少し欲しかった。
日記調の文体は、元々小説家で無い著者の筆力をカバーするためだと思うが、全体的に淡々としている。
天才美少女物理学者なんてキャッチーな設定、ネチョネチョ描きたくなるところだと思うのだが。
ラストは少々見え透いてはいるが、「アンチ世界系」として面白い。
良くも悪くも「大人」な書き口だ。
映画化するそうで。ヒロインの配役で勝負が決まると思われる。
でもハルキ文庫だから、そういうところは抜け目無いか。
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