2008年01月15日
パンズ・ラビリンス
内戦を背景に悲劇性を増していく現実と、少女の幻想ともファンタジーともつかない世界が、平行していくお話。
空をつかむような掴み所の無い、不思議映画だった。
さりとてつまらいわけでもなく、それなりに楽しめたのだけれども。
現実の不幸を機に、少女が異世界に旅立つというのは結構ファンタジーの定番だと思うのだが
特にその異世界の出来事に抽象性も読み取れないし、結構ヒロインも流されるままで、しかもそれらが結果的に現実でヒロイン悪い方向に導いてしまい
それはそれとして戦争やらなんやらは進展していく。
悲劇的だけれども悲惨というほどでもなく、特にヒロインに感情移入できるわけでもなく、ちょっと物語の立脚点が見出せなかった。
「幻想と現実」という話としては幻想の方もハッピーではないし、ヒロインの女の子も読書好きと描かれてるものの、さほど夢想家には見えなかった。(そこがピンと来ない)
特にラストのヒロインの決断が、何を訴えたいのか良くわからない。前フリも無いしなあ。
異世界に軸足を置いた、ハッピーエンドの話ってことなのだろうか?
全編にわたる過剰なまでの「痛み」表現、客観的なわりに明らかにゲリラ側に肩入れしている書き口、特に父親の徹底した悪役的な、「ネガティブな父性」としての描かれ方等を踏まえると、
宗教だか民族だか政治だか、ともかく虐げれらたマイノリティーのやや自嘲気味な恨みつらみがバックボーンにあるのかな?とおもったりした。
多少悪辣だとしても、時代だしそんな目に合うほどお父さんが悪役に感じられないが。
スペインの人達が観れば、感情移入できる作りなのかもしれない。
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